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2010.12.28 Tuesday
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*小さな本の数奇な運命
アンドレーア・ケルバーケル
訳/望月紀子
(晶文社)
前代未聞、本が自らの人生を語る!
一冊の本が、古書店の片隅で買い手が現れるのを待っている。
ヴァカンスまでに売れなければ廃棄処分、と宣告されて…。
「本の国」イタリア生まれの知的で洒落たフィクション。
データベースより引用しました。手抜き?(笑)
とにかくおもしろかった。
古書店は、わたしも時々行くのだけれど
この本を読んだら、並んでいる本たちが愛おしくなってくる。
翻訳の望月紀子さんは、巻末の訳者あとがきで
主人公探し(語り手の本)をしたらしい。
たくさんの本を読んでいる人なら探せるかもしれないくらいの
さまざまなヒントがちりばめられているのだ。
読みながら、あぁこういう本、読んだことがあるなぁ、と思っていた。
それも、訳者あとがきで、なるほど〜〜、と思った。
推理小説的な楽しみがある。
けれども、最後に放り出される感。
それが、イヤじゃない。
読み終えてなお、この本の語りが、頭の中をこだまする感覚は
同じ国の大好きな作家に似ている。
イタリアという国柄なのだろうか。
本が語る本の話として読んできたのだけれど
ふと、思った。
これって、人の世界にもあてはまりそうな。。。
そう考えて
ちょっと背筋が寒くなった。
〜〜*〜〜〜〜〜*〜〜
まっしろな気持ち の ましろさんが
この本の記事を書いてらっしゃいます。
冷静で的確な感想は
ましろさんならではの文章で
もういちど、この本を読みたくなってしまいました。
*ましろさんの記事へ
6月23日 追記*
Comments
2009/06/11 9:20 PM
古書街など見向きもしなかった私。あー、なんてもったいない毎日を過ごしていたことか。あの頃に触れるべきたくさんの本の数々を思うと残念でなりません。日々、時間ができると本屋さんを覗く今、
マイケル・コナリー初のリーガルミステリに手が伸びかけて、スティーブン・キング絶賛の文句が踊る腰巻(帯)で気分が萎えてしまった。経験上、同業者の推薦は要注意。ちょっと書店の本棚で眠っていてもらいましょう!(笑)そのうち、いい匂いがしてきたらもっけの幸い。意図的に眠らせろ=買いそびれ=絶版=古書街へ!も真っ当な読書人の道だよね。多分。
2009/06/12 10:29 PM
あ〜、ほんとにもったいない。。。
神保町界隈といえば、お宝 ざっくざく、って気がします。
あんな本もこんな本もきっとあっただろうに〜。
って、いつの話?(笑)
そうそう、syuguruさんは、腰巻でそそられたり萎えたりするんですもんね(笑)
でも、きっと、出会うべき本は出会うべく時に出会います。
平積みの山から、あるいは、古書店の書棚から、syuguruさんを呼ぶはず。
そうなの? 同業者の推薦は要注意なの?
推薦文って、絶賛してるとみせかけて、実は全然褒めてなかったり、ってのもありますよね?(笑)
そういうの読んで、この作家、なかなかやるな、とか思ったりすることあります(笑)
2009/06/13 9:14 AM
思わず、この本、注文してしまいました。
晶文社、好きな出版者だし。
2009/06/13 11:30 PM
nadjaさんにぴったりの本というイメージです。
晶文社では文庫化されないですよね・・・そんなに高い本ではないですが。どうしても投資対効果の判断が文字数になってしまうんですよ、自分。でも、覚えておきます。
2009/06/14 6:32 PM
思わず注文してしまいましたか?(笑)
きっと気にいってくれると思います。気にいってくれるといいな〜。
このシリーズの「悪魔に魅入られた本の城」とか「古書の聖地」も読んでみたいな〜と思いました。
2009/06/14 6:40 PM
え〜、ぴったりの本ですか?
ありがとうございます〜、好きな本だったから嬉しいです♪
こう、読みながら、ニヤリとしてしまう本って、最近あんまり読んでなかったから、ひさびさにおもしろい読書でした。
そうなんですよね、文字数すくないのにお高いかも。
そして、中途半端な大きさの本って、書棚におさまりずらい。
それが問題です。好きな本は手放したくないしな〜。
ヒメヒカゲさんは図書館とかあんまり利用しないのかな?
図書館で借りて読むっていうのもありですよね?
札幌でも、図書館の本インターネット予約できるようになったので
最近、気になる本は、取りよせてもらってます。
これも図書館でみつけて読んで、手元におきたくて買いなおしてしまった一冊。
2009/06/19 12:38 PM
本好きにはたまらない一冊ですね。
そして、いろいろと身につまされる一冊でもある…。
素敵な本と出会わせてくれてありがとうです!
2009/06/23 7:56 AM
コメント、ありがとう。
お返事、遅くなってしまってごめんなさい。
ましろちゃんの記事読ませてもらってきました〜。
そうなんですね、身につまされる・・・
いろいろな理由で、読書がはかどらない毎日ですが
積読本たちにとっては、そんなの関係なくって、冷めた目で見てるのだろうな〜〜(苦笑)
そろそろ本の整理を・・・と、もらいてがみつからない本は
某巨大古本屋に。。。と仕分け中だったりしたのですが
ダンボールにおさめる手がとまってしまいました(苦笑)
ゆっくりと、もらいて探しをしなければ・・・
トラックバックさせていただきました。
よろしくね♪