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2010.12.28 Tuesday
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ペルソナ〜『犬婿入り』より
category:
■国内作家の本
, auther:
2008.07.24 Thursday
表現がイメージを凌駕する。
『
飛魂
』を読んだときに書いた言葉だけれど
またもや、そんな感想を持ってしまった。
[
犬婿入り 多和田葉子
] (講談社文庫)
芥川賞受賞作「犬婿入り」
同時収録されている 「ペルソナ」
「犬婿入り」よりも「ペルソナ」という短篇が残った。
『飛魂』を読んだ時には
言葉の美しさをとことんまで突き詰めていくと
物語の輪郭は曖昧になっていく・・・(のだろう)と思ったが
「ペルソナ」では、言葉によって表現されたイメージを
言葉によって壊そうとしているようで
次第に物語の輪郭が曖昧になっていくように思えた。
「言葉」には限界がある。
その限界に挑んでいるような
その限界を探そうとしているような作品。
この物語は
ドイツに留学している道子が感じている
自分と自分を取り巻いている世界(社会)とのズレ。
違和感というか異質感を丁寧に描いている(暴いている)
ちぐはぐに思える会話。
視点が定まらない。
意味があるような ないようなエピソードの連鎖は
ざわざわとした雰囲気を醸し出して
”人はどうしたって孤独である”ということを意識せずにはいられない。
自分と他者との壁。
自分と自分を取り巻く環境とのズレを
常日頃感じているわたしにとっては
かなり痛い作品だった。
「ペルソナ」
自分がそれと意識しないうちに
自分の外の世界に対してつけてしまっていることがあるかもしれない。
あるいは、自分自身に対してもつけているのかもしれない。
考えていくと
うすら寒い怖ろしい気持ちになる。
街を歩いていてショーウィンドウに映った自分の顔が
仮面のように感じたことはないだろうか?
たとえば、道子のように 「仮面」 をつけて歩いたら
自分をさらけだせるのだろうか?
〜〜*〜〜
■
ましろさんの記事
う〜ん、「ペルソナ」についての考察。
とても興味深かったです。
人は人の表層しか見ないし、通用しない。
そうかもしれないし、そうではないと、思いたいような気もしたり・・・(笑)
表題作、「犬婿入り」についても書かれています。
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2010.12.28 Tuesday
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Comments
ましろ
2008/07/24 9:17 PM
COMMENT: わたしも“自分と他者との壁 自分と自分を取り巻く環境とのズレを
常日頃感じている”者の一人です。けれど、それはある意味においては誰しもが感じていることなのかも知れないなぁとも、この頃思うようになりました。
ポジティブに(笑)
わたしは“人は人の表層しか見ないし、通用しないのかもしれない”と書きましたが、
本当はnadjaさん同様に、わたしもそうであって欲しくないです!
大切な人のすべてを、その内面をちゃんと理解したい。
けれど、残念なことにその内面を示すのは、表層の部分がもとのように思えてならないのでした。
nadja
2008/07/25 8:24 AM
COMMENT: ■ ましろさん
ましろちゃん、おはよう♪
そだね、誰でも多かれ少なかれ感じていることなんだよね。
この本を読みながら、この記事を書きながら考えていたんだけど
自分と他者との壁や環境(社会)とのズレを必要以上に大きく感じてしまうのは
自分と自分との間にズレが生じているからではないかと思うようになった。
うまく言えないんだけど・・・それが「ペルソナ」ってことにつながってくるのかな〜と思ったり。
大切なひとのすべてを、内面をちゃんと理解するためにも、わたしの場合
まずは、自分という人間をしっかり観察して、自分と対峙することが先決なのかもしれない・・・(苦笑)
できるだけ、ポジティブに・・・♪ うん、それ、だいじ♪(笑)
ましろちゃん、これからもよろしくね〜♪
sohya
2008/07/31 10:52 AM
COMMENT: ■nadjaさま。
お早うございます。
酷暑がつづいておりますが、どうぞお元気で
お過しください。
八月もよろしくお願いいたします。
nadja
2008/08/01 2:48 PM
COMMENT: ■ sohyaさま
暑中お見舞い申し上げます。
まったく、暑い日が続きますね。
こちら北海道も、毎日暑い日が続いています。
エアコンも扇風機もない我が家では、自然の風のみで涼をとっているのですが
その風も、湿った重い風で、読書はちっともはかどりません(苦笑)
お盆を過ぎるころには、過ごしやすくなると思うので
もうしばらくの辛抱です。
sohyaさまも、どうか御身ご自愛くださいませ。
8月のごあいさつをありがとうございました。
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まっしろな気持ち
2008/07/24 9:05 PM
犬婿入り
時として言葉は、勝手に一人歩きをする。時として言葉は、何の役にも立たない。強い意志を持っているかと思いきや、全く無力な存在でもあるのだ。表裏一体とでも言うべきか。世界を相手にしてみれば、言語はツールとして1つしかない場合、その威力は極めて弱いものだと言
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2008/07/24 9:17 PM
常日頃感じている”者の一人です。けれど、それはある意味においては誰しもが感じていることなのかも知れないなぁとも、この頃思うようになりました。
ポジティブに(笑)
わたしは“人は人の表層しか見ないし、通用しないのかもしれない”と書きましたが、
本当はnadjaさん同様に、わたしもそうであって欲しくないです!
大切な人のすべてを、その内面をちゃんと理解したい。
けれど、残念なことにその内面を示すのは、表層の部分がもとのように思えてならないのでした。
2008/07/25 8:24 AM
ましろちゃん、おはよう♪
そだね、誰でも多かれ少なかれ感じていることなんだよね。
この本を読みながら、この記事を書きながら考えていたんだけど
自分と他者との壁や環境(社会)とのズレを必要以上に大きく感じてしまうのは
自分と自分との間にズレが生じているからではないかと思うようになった。
うまく言えないんだけど・・・それが「ペルソナ」ってことにつながってくるのかな〜と思ったり。
大切なひとのすべてを、内面をちゃんと理解するためにも、わたしの場合
まずは、自分という人間をしっかり観察して、自分と対峙することが先決なのかもしれない・・・(苦笑)
できるだけ、ポジティブに・・・♪ うん、それ、だいじ♪(笑)
ましろちゃん、これからもよろしくね〜♪
2008/07/31 10:52 AM
お早うございます。
酷暑がつづいておりますが、どうぞお元気で
お過しください。
八月もよろしくお願いいたします。
2008/08/01 2:48 PM
暑中お見舞い申し上げます。
まったく、暑い日が続きますね。
こちら北海道も、毎日暑い日が続いています。
エアコンも扇風機もない我が家では、自然の風のみで涼をとっているのですが
その風も、湿った重い風で、読書はちっともはかどりません(苦笑)
お盆を過ぎるころには、過ごしやすくなると思うので
もうしばらくの辛抱です。
sohyaさまも、どうか御身ご自愛くださいませ。
8月のごあいさつをありがとうございました。